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[中学受験コラム]

2010年度の中学入試の展望

2009/10/22

埼玉県内私立・公立中学入試



私立中は20校以上に増加
選択肢広がり人気アップ
 埼玉県内の私立中入試はひと頃に比べると受験規模がぐっと拡大し、合格のレベルも全体的に上昇しています。6年前の2003年度には県内私立中の総応募者は約3万人。それが2005年度から4万人台に膨らんで推移し、2009年度には約4万2000人でした。
 2000年代に入り立教新座や浦和明の星、淑徳与野をはじめとする人気校が続々と開校し、以前はわずかだった県内の私立中は20校以上に増えました。中学新設は続き、2009年度に東京農大三高附が、2010年度には昌平が開校。「選択肢」の広がりが魅力となり、地元の中学受験熱は高まり、都内からの「試し受験」も非常に多くなりました。最近は県内の学校を第1志望とする受験生も増えています。
 県内を受験してから都内の2月入試に臨む多数派の受験生も、単なる「腕試し」ではなく、入学を意識して埼玉の学校を選ぶ傾向が確実に強まってきました。
 このように人気や評価が上がるとともに埼玉の私立中入試は厳しさを増しており、もはや「埼玉は受かって当たり前」ともいわれた昔の状況とは一線を画しています。とくに上位レベルの学校では「予想外の不合格」というケースも珍しくないので、決して油断することはできません。
 2009年度に県内の1月入試では、受験校の絞りこみや合格者の増員などで実質倍率が下がった学校もかなりありました。2010年度は反動で厳しくなるところも出てくるでしょう。県内の受験パターンも慎重に考えて決定してください。

2010年度の県内私立
の入試スケジュール
 2010年度の県内私立中の入試日程は次の通りです(聖望学園は予定)。開始日の1月10日以降、各学校は試験を複数回、実施します。

1月10日
 栄東A、西武文理1回・1回特選、春日部共栄1回、大宮開成1回、星野学園理数選抜1回、東京農大三高附1回(午後)、聖望学園1回(専願・一般)、埼玉平成S選抜1回・A進学1回、埼玉栄1回(午前・午後)、昌平1回(午前・午後)、自由の森A推薦・B推薦・C推薦
1月11日
 栄東東大選抜?、開智1回、城西川越1回、星野学園一般1回、大妻嵐山理数(午前)・セレクト(午後)、本庄東高附1回
1月12日
 開智先端A、城北埼玉1回、獨協埼玉1回、大妻嵐山一般1回、昌平2回
1月13日
 淑徳与野1回、西武文理2回特選、大宮開成特別選抜1回、浦和実業1回、東京農大三高附2回、聖望学園2回、埼玉平成A進学2回(午後)
1月14日
 浦和明の星1回、埼玉栄スーパーセレクト?
1月15日
 開智2回、春日部共栄2回、星野学園理数選抜2回、大妻嵐山一般2回、埼玉平成S選抜2回、聖望学園3回
1月16日
 城北埼玉2回、大宮開成2回、埼玉栄2回、昌平3回
1月17日
 城西川越2回、浦和実業2回
1月18日
 栄東B・東大選抜?、獨協埼玉2回、星野学園一般2回
1月21日
 聖望学園4回
1月22日
 自由の森一般1回
1月23日
 開智先端B、西武文理3回、本庄東高附2回、埼玉平成A進学3回、浦和ルーテル1回
1月24日
 東京農大三高附3回、秀明1期
1月25日
 立教新座1回
2月2日
 獨協埼玉3回(午後)
2月3日
 城北埼玉3回、星野学園一般3回
2月4日
 浦和明の星2回、立教新座2回、淑徳与野2回、大宮開成3回・特別選抜2回
2月5日
 城西川越3回、春日部共栄3回、浦和実業3回、大妻嵐山一般3回、西武文理4回、昌平4回
2月6日
 浦和ルーテル2回、埼玉栄3回・スーパーセレクト?、本庄東高附3回、東京農大三高附4回
2月10日
 埼玉栄4回
2月11日
 自由の森一般2回
2月14日
 秀明2期

栄東は「東大効果」が?
開智の高人気も続くか
 2009年度入試で受験者増が目立ったのは開智でした。特進の「先端創造クラス」を導入し、この枠の1回(先端A)は合格者全員が特待生(学費免除)とされ、ほかの試験も人気が上昇。4回の合計で受験者は前年比1165人も増加しました。2008年春に東大合格者を9人出したことが影響したといわれます。開智1回、2回は7月模試でも昨年同時期に比べ志望者が増えています。
 一方、栄東は2009年春に東大合格者11人に躍進。注目度を高めており、7月模試ではA試験、東大選抜?の志望者が増加しました。なお、2009年度までは2月だった東大選抜?を1月に移動し、B試験と同日(18日)という形に変わりました。
 県内女子最難関、浦和明の星の1回は2009年度に受験者が約100人増加し過去最多に。都内のサンデーショックによって女子御三家などとの併願者が増えたためです。そうした要因も変わり、7月模試では志望者が約60人減少しています。浦和明の星に次ぐレベルの女子校、淑徳与野の1回は模試志望者が少し増加しました。
 西武文理の1回は2009年度に受験者がかなり減少し、7月模試でも男子の志望者が約50人減少、女子志望者も少し減っています。しかし、この春に東大合格者が7人に伸びたことが認知されるなどで入試の時期までに勢いを盛り返す可能性があります。
 県内の男子トップ校、立教新座の1回は模試志望者が約70人減少しましたが、志望者のレベルが高く、80%偏差値に変化は出ていません。
 星野学園1回・2回、城西川越1回・2回、城北埼玉1回なども7月模試では志望者数がややダウン。ただ、入試が近づいてから県内の併願校を増やすといった動きも出てくるので、これらの学校の受験動向はまだ不確定といえます。
 入試制度の変更では、大妻嵐山が「理数アドバンスクラス」の試験を2回から1回に減らし、この日(1月11日)の午後に一般クラスのセレクト入試を新設。これは国語・算数のほか、理科・社会・英語から1科選択という3科目入試です。
 埼玉では「特進クラス」の設置が広がっており、2009年度は先の開智のほか、大宮開成(「英数特科クラス」)、星野学園(「理数選抜クラス」)が導入しました。2010年度は、埼玉平成が「S選抜クラス」を新設し、一般クラスをA進学クラスという名称にします。
 入試科目は、都内以上に「4科(国語・算数・理科・社会)へのシフト」が進んでいます。2010年度には、獨協埼玉、浦和実業が「完全4科校」に変わります。県内では4科入試が大勢を占め、2科(国語・算数)で受験できる学校は少なくなりました。

レベルが高い市立浦和中
「私立型」の受験勉強を
 埼玉県内の公立中高一貫校は、さいたま市立浦和中学校(2007年度設置)、県立伊奈学園中学校(2003年度設置)の2校があります。
 市立浦和中の入学者選抜は、初年度に約25倍もの高倍率でしたが、2008年度は14・5倍、2009年度は11・5倍にダウンしました。生半可な対策では通用しないことが明らかになり、「気軽に受けてみよう」という層が年々離れています。
 同校の筆記試験(適性検査?、?)は「国語、社会」「算数、理科」の総合的な問題が出題され、私立向けの4科入試対策を徹底することが効果的です。私立中が本命の受験生も、市立浦和を併願プランに加えることは検討の価値が十分あります。

東京都内私立・国公立中学入試

東京都内私立・国公立中学入試

私国立に「5万人」が挑戦
中学受験率は20%以上
 初めに2009年度の全体的な状況を振り返っておきます。
 首都圏(1都3県)の私立、国立中学校を受験した生徒数は2007年度にピークの約5万2000人となり、2008年度は約5万500人、2009年度には約5万人と推計され、少し減りながらも3年連続で「5万人」の大台に達しました。
 ここから算出される私立、国立中の受験率(小学校卒業者に占める中学受験者の割合)は2007年度16・9%→2008年度17・1%→2009年度16・5%と推移しています。
 最近、新設が続く公立中高一貫校の受検者(私国立併願者を除く)を加えると、2009年度の中学受験者数は約6万3000人にのぼり、受験率は約21%と推計されます。この数値は2年連続で20%を上回り、首都圏では「5人に1人」が中学を受験する時代に突入しています。
 さて、2010年度の状況はどうなるでしょうか。私立では早大学院、中央大附の併設中学校などが開校し、公立中高一貫校は都内に4校が新設されます。こうした要素もあって、中学入試の熱いブームが継続するのはまず間違いありません。公立一貫校を合わせた総受験者数はさらに増加するでしょう。私立、国立中に限った受験者数も「2009年度からほぼ横ばいぐらいではないか」と大手テスト会は予想しています。上位校や人気校では相変わらずの厳しい入試になるとみておきましょう。
 ただ、後述しますが、前年(2009年度)のサンデーショックの揺り戻しで、上位の女子校は受験者数などがかなり変動するところも出てきそうです。この点にも十分、注意してください。

難関大学付属校が参入
桐朋は狙い目になるか?
 では、大手テスト会の7月模試の志望動向などをみていきましょう。まず、男子受験校です。
 2月1日では、御三家トップの開成の志望者が昨年同時期に比べて少し増加。合格可能性80%の偏差値に変化は出ていません。麻布、武蔵、駒場東邦の志望者数は昨年からほぼ横ばい。麻布は80%偏差値が1ポイント上昇しています。
 志望者がかなり増加したのは早稲田1回で、80%偏差値も1ポイントアップ。攻玉社1回もやや増加しました。早稲田1回は2009年度入試で受験者が増加し、その勢いが続いています。
 ほかの難関・上位校では昨年に比べ志望者減の学校が目立ちました。桐朋、海城1回はかなり減少し、それぞれ80%偏差値が3ポイント、1ポイント低下しています。こうした志望状況が続いた場合、桐朋は「狙い目」になりそうです。海城1回は2009年度の受験者増の反動とみられます。
 芝1回、渋谷教育学園渋谷1回の男子、城北1回も志望者がやや減少しました。城北1回で80%偏差値が1ポイントダウン。巣鴨?期の志望者は昨年からほぼ横ばいです。
 大学付属校では、明大中野八王子1回の男子で志望者がほぼ半減し、早稲田実業の男子枠、法政大1回の男子もやや減少しました。いずれも近年の入試が高倍率のため、敬遠層が出ているのかもしれません。明大中野八王子、法政大は80%偏差値が1ポイント低下。
 2010年度に新設される早大学院中学部(男子校・120人募集)は2月1日に4科試験と面接を実施する予定です。また、中央大附属中学校(共学校)は2月1日(100人募集)、4日(50人募集)に4科入試を行う予定で、その模擬問題をウェブサイトで発表しました。
 この新設2校については7月模試には反映されていませんが、本番の入試では早稲田実業から早大学院中に、法政大などから中央大附属中に受験生が流れるといった動きが予想されます。大学付属校の選択肢が増え、従来の2月1日校の門戸が少し広がることになりそうです。
 次に、2月2日の志望動向です。昨年に比べて模試の志望者が増えたのは攻玉社2回、高輪B、明大中野1回など。高輪Bは80%偏差値が1ポイントアップしています。城北2回、巣鴨?期の志望者はほぼ横ばいですが、巣鴨?期は80%偏差値が1ポイント上昇。
 明大明治1回の男子は志望者が100人以上の大幅減です。しかし、80%偏差値に変化はありません。渋谷教育学園渋谷2回の男子、立教池袋1回、学習院1回、本郷1回も志望者がやや減少しましたが、いずれも80%偏差値は変わっていません。
 青山学院は2009年度に受験者が目立って増加しました。その兆しは昨年模試に表れており、今年7月の男子志望者は昨年と同数ですから、2010年度も厳しさが続く可能性は十分あります。男子の80%偏差値は1ポイント上昇しています。
 2月3日では、慶應中等部の男子枠、早稲田2回の志望者がやや増加。一方、海城2回、暁星、学習院2回、明大中野八王子2回は減少し、これらは80%偏差値が1ポイントダウン。明大明治2回も志望者は減少しています。

女子の状況は落ちつく
豊島岡、青山学院に注意
 女子受験校の志望動向などに移りましょう。
 2009年度は2月1日が日曜に当たり、女子ミッション校が試験を2月2日に移動した「サンデーショック」の年でした。これらミッション校(女子学院、立教女学院、東洋英和女学院、恵泉女学園、玉川聖学院、女子聖学院など)が、2010年度は元の1日に戻ります。
 前年(2009年度)の2月1日は女子の選択肢が狭くなり、上位女子校の多くで受験者が急増して、倍率アップ。逆に2日はミッション校の参入で女子が分散し、従来2日の女子校では受験者の減少が目立ちました(合格者も削減し倍率は上がった学校もあった)。このような「異変」が2010年度は「元通り」に、つまり前々年(2008年度)の入試状況に近くなるといわれています。
 7月模試の結果を見ると、2月1日の御三家では、桜蔭の志望者が昨年同時期に比べて100人近く減少。雙葉も80人以上減少しています。2009年度入試では受験者がそれぞれ231人増、157人増となった両校ですが、やはり受験者数、倍率とも落ちつきそうです。
 ほかの1日校では、頌栄女子学院1回、香蘭女学校、田園調布学園1回、東京女学館1回、富士見1回、実践女子学園1回、跡見学園1回などが2009年度に受験者、倍率ともアップしましたが、いずれも7月模試では志望者が減少しています。東京女学館1回、跡見1回は合格可能性80%の偏差値も1ポイントダウン。
 前年、2日に移動した御三家の女子学院や、立教女学院、東洋英和女学院A、恵泉女学園1回は併願しやすくなり受験者が大幅に増加。女子学院以外は倍率も上がりました。ところが、1日に戻るため、模試の志望者はそろって急減。女子学院では80%偏差値が1ポイント低下しています。
 なお、前章で述べましたが、2010年度新設の中央大附属中学校は2月1日、4日に試験を行います。1日は100人募集で「男女を半々とする」と学校側は話しています。
 2月2日校はどうでしょうか。先のミッション校との試験日競合が解消されるため、多くの学校で模試の志望者が増加しています。
 豊島岡女子学園1回、青山学院の女子は100人以上増加し、ともに80%偏差値が2ポイントアップ。豊島岡女子は大学進学実績の急伸、青山学院は併設大学の文系学部を2012年度から青山キャンパスに集中させる(現在1・2年次は相模原キャンパス)という要因で人気が上がっており、前々年よりも難化する可能性があります。
 ほかに、渋谷教育学園渋谷2回の女子、明大明治1回の女子、吉祥女子2回、鴎友学園女子2次、白百合学園、大妻2回、共立女子Bなどの志望者がかなり増加。これらの学校の合格レベルはほぼ例年並みになりそうです。
 2月3日の学校にふれておきます。模試志望者の増え幅が大きいのは品川女子学院2回。80%偏差値が2ポイント上昇しており、やや難化するかもしれません。慶應中等部の女子枠、明大中野八王子2回、大妻3回なども志望者が増えています。

国立は志望者減の傾向
公立中高一貫校は11校に
 2月3日には例年、国立大付属校が試験を実施します。2002年度からの学習指導要領(教育内容を3割削減)が難点となり、ひと頃に比べると国立中の人気は下がり気味です。ただ、2009年度入試では経済不況の影響か、受験者が増加傾向となりました。東京学芸大附属世田谷(142人増)で急増したほか、筑波大附属(43人増)、東京学芸大附属小金井(38人増)、筑波大附属駒場(22人増)で増加しました。
 しかし、今年の7月模試では志望者が10人以上増えた国立中はありませんでした。むしろ志望者減が目立ち、筑波大附属の女子枠、学芸大附属世田谷の男子枠、学芸大附属小金井、学芸大附属竹早で減少しています。2009年度の受験者増の反動も出ているのかもしれません。
 なお、首都圏トップ校の筑波大附属駒場は2008年度から埼玉の一部(朝霞、川口、戸田、新座、鳩ヶ谷、和光、蕨市)からも受験を認めており、筑波大附属では埼玉の「通学区域」を広げています(以前の朝霞、川口、さいたま、志木、戸田、新座、鳩ヶ谷、和光、蕨市に、所沢、草加、八潮、三郷市を追加)。
 都内の公立中高一貫校も例年、2月3日に適性検査を行います。どの学校も人気が高く、2009年度は6倍から10倍程度の高倍率でした。2010年度には都立高校の富士、大泉、三鷹、南多摩を母体とする4校の公立中高一貫校が開校し、都内の公立一貫校は11校に増加します。

「前半戦」で合格を確保
2月4日以降は厳しい
 2009年度はサンデーショックの影響で、女子は2月1日、2日にハイレベルな学校を連続受験するといったチャレンジ志向が強くなりました。また、男子では堅実さとチャレンジ的な姿勢の両方が入り混じっていたことが入試結果からうかがわれます。
 ただし2010年度の私立、国立中入試は、受験者「5万人規模」の激戦が継続する見通しです。そのなかで「レベルの高い学校しか受けない」というのは非常に危険です。2月1日から3日(または2日)までに押さえの学校を併願して、合格を確保できるようにしてください。あるいは、埼玉などの1月入試で「入学してもいい」と思える学校の合格をゲットするのもよいでしょう。
 都内の2月4日〜6日ごろの「後半戦」を当てにするのは得策とはいえません。4日以降には試験を行う学校数も定員も少ないため、上位校では高倍率になりがちです。
 2009年度は、例えば、4日の豊島岡女子学園3回(10・3倍)、普連土学園3次(10・0倍)、明大中野2回(7・2倍)、5日では立教池袋2回(9・6倍)、品川女子学院3回(7・5倍)、本郷3回(7・4倍)などが大変な高倍率でした。上位校や人気校の「後半戦」は、少なくとも4倍〜5倍程度の倍率を覚悟しないといけません。
 2月に連日、試験を受けて4日以降ともなると、受験生は精神的にも肉体的にも厳しくなり、相当な「勝負強さ」が必要とされます。やはり、2月3日までに合格を勝ち取り、4日以降はさらに上の学校をチャレンジで受けてみるというのが望ましい受験作戦といえるでしょう。

私立中は3校が新設!
さらに増える完全4科校
 2010年度入試のおもな変更点などをチェックしましょう。
 先にふれた通り、早大学院中学部、中央大附属中が開校することが「台風の目」となります。両校とも、併設大学への推薦進学が最大の魅力。中央大附属では中学校の新校舎(地上5階、地下1階)が5月に完成しました。
 このほか、中堅校の成立学園(共学校)が併設中学校を新設します。
 郁文館(男子校)は女子の募集を開始し、共学に変わります。新校舎の全館完成と重なる“ダブル効果”で人気がかなり上がるかもしれません。東京都市大等々力(女子校)は新たに「共学部」を設置します。
 入試科目では「4科(国語・算数・理科・社会)へのシフト」が急速に進行しています。すでに上位校では2科(国語・算数)で受験できる学校はほぼ姿を消してしまいました。近年は中堅上位から中堅レベルの学校に「完全4科化」が広がっています。
 2010年度は、明大中野、明大中野八王子、日大第二、日大豊山女子、十文字、多摩大聖ヶ丘などが「2科・4科選択」の試験を取りやめ、全ての枠を4科入試でそろえます。これらは2科受験者が少なかった学校ですから、「完全4科化」が入試状況に与える影響はほとんどないとみてよいでしょう。
 ちなみに、受験生の側も「4科へのシフト」が加速しています。2009年度に2月1日の試験を4科で受験した割合は男子が87%、女子も79%にのぼりました。男子は以前からこの率が高めでしたが、女子は7、8年前には30%台と低く、まさに隔世の感があります。4科の受験生が急激に増えたのは、2科にすると学校選択の幅が格段に狭くなるからです。
 最近は「特進クラス」を設置する私立中も徐々に増えています。2010年度は、東京家政大付が「躍進コース」の名称で特進を新設。ここ数年で導入したのは、十文字(「スーパー選抜クラス」2007年度設置)、国学院久我山(「STクラス」2008年度設置)、大妻中野(「アドバンストクラス」2008年度設置)などがあります。
 2010年度に、大妻中野は特進の「アドバンストクラス」の選抜試験を2回に増やし、2月1日午後、2日午後に実施。これらは2科入試ですが、ほかの枠よりも出題の難易度が高く設定されます。
 特進の選抜試験は、レベルが高めの受験生が併願しやすいように「午後入試」とするのが一般的です。各校の説明会などで特進の「中身」を確認したうえで、併願プランに加えてみるのもよいでしょう。
 成蹊では、2月1日、4日の試験の両方とも面接を廃止します。また試験時間は国語、算数を各60分から各50分に、理科、社会を各40分から各30分に短縮。ほかの学校の午後入試と併願しやすくなりそうです。跡見学園も全ての枠(2月1日、2日、4日)で面接を廃止します。
 雙葉(2月1日)は国語、算数の試験時間を各40分から各50分に、理科、社会を各25分から各30分に変更します。


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