蓮田校
お勧めの国語辞典
2008/02/23
THE義塾蓮田校の小学生国語授業では、辞書に親しんでもらう時間を授業の中に組み込んでいますが、
どの辞書を買ったらよいか、お悩みの方も多いようです。
学習段階に応じた、お勧めの辞書がありますので、参考にしていただければ、幸いです。
【小1〜小6】
この時期で大切なのは、辞書を引いた際、意味の説明が、低学年の生徒であっても、きちんと読めることです。出てくる漢字にきちんとふりがながふってあることが必要です。
「チャレンジ国語辞典 第4版〈新デザイン版〉」ベネッセ
チャレンジ国語辞典は総ルビです。すべての漢字にふりがながふってあるので、「読めない」という理由でつまずくことが少ないです。また、最近出た〈新デザイン版〉では、全ページに五十音の表示がなされています。まだ五十音順の習得が不完全な小学生にとって、辞典で見出し語を探すことは、大変な作業ですが、この辞書では毎ページに五十音表示をすることで、初めのつまずきをなくしています。
【小5〜中2】
小学校高学年ともなると、読む文章のレベルも上がってきます。中学受験の勉強のために(ためでなくても)、難易度の高い説明文・論説文を読む生徒が出てきます。小説でも、語彙のレベルの高い小説を読む生徒も出てきます。
小学生用の辞書で引いても、その言葉が収録されていない……そういうケースが小学校高学年から出てきます。だからといって、いきなり大人用の辞書を使ってみても、説明が難しく、これまた、使いにくい。そのような段階の生徒にお勧めなのが、中学生用の辞書を使うことです。大人用の辞書に比べ、一段階かみくだいた説明になっています。
「例解新国語辞典 第七版」三省堂書店
この「例解新国語辞典」は、中学生用の辞書として定評のあるもので、版を重ねるごとに説明もわかりやすくなってきています。参考までに「抽象(ちゅうしょう)」の語釈を紹介します。
【抽象】 見たり聞いたりしてとらえた、いろいろなものの中から共通する性質をぬきだすという頭のはたらき。たとえば、電車・自動車・飛行機・船などから「乗りもの」という共通性を抜き出すこと。
ちなみに、大人用の「明鏡国語辞典(大修館書店)」では、「抽象」は「事実や表象からある性質・要素・共通性をひき出して把握すること。また、把握して、一般的な概念をつくること。」となっています。間違いではないのですが、これでは、わかりにくいですね。
【中2〜中3以上】
中2ともなりますと、大人向けの新書版の本を読む生徒も出てきます。公立でも難しめの文章〜私立難関校で出題される説明文・論説文は、大人向けの硬質な文章で、語彙のレベルも高くなります。中学生向きの辞書ではさすがに荷が重く、大人向きの辞書を使うべきです。(辞書を使わずに、難関校レベルの説明文・論説文対策を行うのは、論外です。きちんと辞書を使いながら、問題集の読解問題を解いていってください。)
「新明解国語辞典 第六版」三省堂書店
辞書編纂者の思い入れたっぷりの、ユニークで濃密な語釈に特徴があります。1996年には、赤瀬川原平著『新解さんの謎』で、その個性が取り上げられベストセラーになったことで、言葉の説明がユニークな辞書、「引く」のではなく「読む」辞書として、広く認知されるようになりました。現在、小型国語辞典としては、売上第一位を誇っています。
「この言葉はどのように説明されているのだろう」と、次々に引きたくなる辞書です。時には、強引なまでに独断的な説明に「?」と首をかしげることもありますが、言葉と仲良しになる、親しむため、と考えると、一番「読みごたえ」のある大人用国語辞典です。
参考までに、第4版の「動物園」、第6版の「恋愛」の語釈を紹介しましょう。
【動物園】 生態を公衆に見せ、かたわら保護を加えるためと称し、捕らえて来た多くの鳥獣・魚虫などに対し、狭い空間での生活を余儀なくし、飼い殺しにする、人間中心の施設。
【恋愛】 特定の異性に対して他の全てを犠牲にしても悔い無いと思い込むような愛情をいだき、常に相手のことを思っては、二人だけでいたい、二人だけの世界を分かち合いたいと願い、それがかなえられたと言っては喜び、ちょっとでも疑念が生じれば不安になるといった状態に身を置くこと。


